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脳機能と運動の関係 I

2018/02/25
成績の上がる処方箋

2月4日のNHKスペシャル人体「脳」をご覧になった方もおいでだと思います。

この番組の中で本日のテーマ「脳機能と運動」の関係について詳しく扱っていました。

番組の中では

運動をすると脳機能、中でも記憶力が良くなる。

と結論付けていました。

「私は球技は下手で、走るのも遅く、運動は苦手だから,そんなこと言われてもなー」と考え早合点しないでください。

ここでいう運動とは、軽いジョギング、散歩、ヨガ、太極拳などの事で、誰でもできる有酸素運動を指します。
バスケットボー、サッカー、等の激しいスポーツをする事だけを意味しません。
ましてや、それが上手い下手等何ら関係がありません。

誰でもできる運動の事ですから、運動が苦手な方もご安心をください。

さて下図=イラストをご覧ください。このイラストは脳の断面図です。

 

脳の画像


イラストの中央に「海馬」という領域があるのがお分かりなると思います。
この海馬が人間の「記憶」を司る司令塔です。

脳の神経細胞であるニューロンがネットワークを形成することで、脳内に記憶が形成されます。これが記憶の正体です。記憶を形成する時海馬は司令塔として働き、海馬の周りにある『歯状回』と呼ばれる組織に指令を出して、脳の中にネットワークを形成するよう促します。海馬の「記憶のネットワークを創れ」という指令を『歯状回』が受け取りネットワークの形成が始まることが最新のけんきゅうでわかってきたのです。つまりこの『歯状回』の働きが活発であればある程記憶はよくなることになります。

そして、ここからが本題です。最新の研究では運動をすればするほどこの『歯状回』の細胞は活性化し数も増える事が分かってきたのです。また、嬉し事に何歳になっても、運動をすれば『歯状回』の細胞は活性化し数も増える事も分かってきています。これまで、生まれた時に脳細胞の数は最も多く年とともに細胞数は減少し衰えていくと言われていました。しかしこれは誤りだったのです。運動すれば脳細胞は活性化するのです。

 そして、このNHK番組の司会を担当していた、ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授は、毎日10km程ジョギングするそうです。
ジョギングすることで記憶中枢の細胞が増えたり、脳が活性化された結果が、ノーベル賞につながったと言えなくもないわけです。

運動をすると記憶能力が強化される。

これが今回の結論です。

さらに最新の脳科学の研究では、運動することでうつ病を克服できることや、アルツハイマーの予防にもなることが分かってきました。

つまり『脳を鍛えて健全な状態に保つには運動が一番いい』と言う事になるのです。

繰り返しますがここでいう運動とは簡単な有酸素運動です。決して激しい体育会系の運動を指すものではありません。
『記憶力を強化する運動』とは、ジョギング、ウォーキング、等の誰でも出来る有酸素運動であることをもう一度強調しておきます。

そして、明日からでもぜひこれをお読みの方は生活に運動を取り入れてください。
体の健康だけではなく脳の健康にも運動が良いことが分かったわけですから。

私たちは受験を前にすると、勉強時間を確保しよとする余り、睡眠や運動、外出さえも控えてしまう事が良くあります。
これは全くの逆効果です。

受験期こそ積極的に運動をして体も脳も活性化させて下さい。それが最大の効果を生むはずです。

そのことは既に脳科学の研究の結果証明されているいるのです。