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学習効果を高める取って置きの方法2【インターリーブ理論】

2018/01/22
成績の上がる処方箋

インターリーブ理論は心理学の分野で学習効果を高める方法として既に認知されています。
しかし一般の私たちはあまり聞き慣れない言葉ですね。
さてどんな理論なのでしょうか。解説は次の実験から入っていきましょう。

実験では、まず被験者をA,B2つのグループに分けてテスト前の練習を行います。
Aグループの被験者はアイマスクをして1m離れた場所の標的に向かってお手玉を投げます。次にアイマスクを取って位置を確認します。さらに投げる前にアイマスクをしてお手玉を投げます。1回ごとにこれを繰り返し、合計36回これを繰り返します。

次にBグループは同様の手順を踏んでお手玉を投げます。ただし、Aグループの投げる距離が1mだったのに対して、Bグループは投げる距離が60㎝と1.2m を交互に合計36回投げます。

A、B どちらのグループも8才の子供8人で構成されていて、練習は12週間続けました。

練習が終わった段階でA、Bどちらのグループにもこれから行うテストの内容を説明します。

『テストは1m  先の標的に、練習同様目隠しをして24回投げさせる』と言うものです。

誰が考えても1mの練習を12週間続けたAグループが有利の様に思えます。

しかし、結果は予想に反したもので、Bグループの圧勝に終わったのです。

当初この実験を実施した心理学者達はこの実験が何かの間違いかたまたま起こった事だとして、結論を重視しませんでした。
しかし、実験を重ねた結果これが一つの法則に従って起こっている事を確認したのです。

『同じ事を何度も繰り返し練習するより、それに関連性はあるが違う何かを混ぜて練習をした方が向上のスピード、精度が上がる』また『長い目で見ると一つの技術に絞って反復練習を重ねると向上スピードが遅くなる』と言うこれ迄とは全く違う結論が導き出されたのです。

これがインターリーブ理論です。

これを我々が直面する学習に置き換えてみましょう。

数学を学習する場合は一次方程式、連立方程式、一次関数、二次関数、因数分解とを混ぜて問題演習をした方が効果的であり、。一次方程式、連立方程式だけを問題演習する学習法より効果があると言う事になります。前者がランダム学習であり後者がブロック学習と名付けられていて、『インターリーブ理論』ではランダム学習ブロック学習より効果的であると結論づけられています。
さらに歴史の勉強では各時代を行ったり来たりして学習した方が一つの時代に留まって学習するより、効果が高いと断言出来そうです。

音楽では、スケール練習、音楽理論、曲の練習、を交互に繰り返した方が効果が出やすく、スポーツでは持久力、筋トレエクササイズ、シュート練習を交互に繰り返す事でより良い効果を導く事が出来る様になると言うわけです。

アクロス個別指導学院では数学、英語、理科、社会のかく教科についてこの『インターリーブ理論』に基づいた学習を、平成30年度(来春)より実施すべく、準備を進めています。

必ず効果が出ると確信をしています。皆さん、アクロス個別指導学院の『インターリーブ理論』に基づいた学習法にご期待ください。