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成績の上がる処方箋 【英作文】英検Writingと都立入試英語の自由英作文

2017/09/27
成績の上がる処方箋

今日は英検の英作文 Writing と都立入試の「自由英作文」の採点基準の違いについてお話をしたいと思います。

 まずは英検の新しい動向からお伝えしていきます。

 前回お伝えをした様に2020年実施の大学入試改革で英語の能力をを4技能=読む、書く、聴く、話す(Resding,Writing,Lisning,Speaking) で測る事がすでに決まっています。言い換えると英語の試験をこの4つの能力を測るために問題を作って実施するという事です。

 しかし、大学入試の当日英語のスピーキングテストをするのは現実的ではない事はお分りいただけると思います。そこで、現実的な選択肢として、外部の資格試験で代用する案が採用されました。どの資格試験を採用するかは明確になっていませんが、最も有力な資格試験の一つが英検と言われています。

 英検試験は三級以上は二日間にわたって実施されます。第1日はペーパーテストで「読む」、「書く」、放送テストで「聞く」のテストを行います。その合格者が後日実施される第2日の面接試験「話す」に臨む事になっています。

 英検ではこのテスト方法の枠組みは変えず、第1日のテストで実施される、「読む」、「書く」、「聞く」の配点を三等分する事だけを見直しました。
 この結果、「書く」の配点が大幅に上昇したため、「自由英作文」の出来不出来が合否に影響する事となりました。これはとても大きな変化です。

 試験では「自由英作文」は3級で25~35文字、準2級では50~60文字の英文を書くよう要求されています。「受験級」が上がるごとに要求される英文の字数は長くなります。しかし、受験級が上位になったことで、書く英文を高度にする様な要求は一切ありません。例えば、「接続詞を使って重文を書け」または「関係代名詞を使って複文を書け」等といった内容の要求はないと言う事です。単文を書き連ねて指定された字数を満たせば条件は満たしたことになります。この点はしっかり把握しておく必要があります。

 それからアクロス個別指導学院での前回の受験者の答案と得点を吟味したところこの英検「自由英作文」が加点方式で採点されているという事実が浮かび上がってきました。

以下に英検3級の実際の回答例を3つ上げそれを基に英検の「自由英作文」と都立入試の「自由英作文」についての採点方法の基準の違いについて検証をしてみたいと思います。

 

2017年度第二回英検三級 「自由英作文」の課題

  What do you like to do in your free time? 
 

解答① 550/550  <28words>

I like to play basketball in my free time.

Because I want to be the best basketball player in Japan.

And I want to play it in NBA.

 

 

解答② 550/550 <30words>

 

I like listening to music in my free time.

Because I think that listening to music is very fun and interesting.

And I like to sing a songs very much.

 

解答③ 252/550  <30words>

 

I go to pake with my friends.

Because I like dance.

It’s lessou my friend.

I play “Onigokko” and “kakurenbo”.

They are play enjoy.

There are many people very enjoy.

 

<検証>

  1. 満点答案の中の文法の誤り
    回答①回答②には文法の誤りがあります。
    ​〇 Because は誤りです。
     
    以下の文章の場合は問題ありませんが、回答の様にBcause を使うことは出来ません。
       
       Why ・・・・・? Bcause ・・・・・ 
     回答の様に使いたい場合は次の様にすればOKです。
       It is because I want to be the best  ・・・・

     

     

     


     〇 回答② の中にある a songs   は誤りです。
       正しくは songs  にしなければなりません。

    上記の様な文法的な誤りがあるにもかかわらず採点は満点です。
    英検ではこの程度の細かい誤りは問題にしないという事になります。
     

  2. 回答③ には多くの誤りがあります。
     〇 Pake ➡ park
       〇 Because
     〇 lessou  意味が全く不明な単語です。
       〇 They are play enjoy 動詞が二つあり文法の誤りとしてはかなり大きいです。
     〇 There are many people very enjoy これも大きな文法の誤りです。

     

     

     

     

  3. 回答①、解答②はともに減点個所があります。解答①は1ヵ所、解答②は2ヵ所あります。従て満点にはなりません。

     

     

     

     

  4. 回答③の文章を都立入試「自由英作文」で書いたらこの答案は「0」点です。しかし、英検では  252/550  となっており、得点できています。

 どちらが良い悪いの議論はここでは避けますが採点方式を意識して試験対策を立て試験に臨んだ方が高得点につながる事実は知っておく必要がありそうです。

<総括>

 都立入試の場合は同じ動詞を使うと一分のみが採点対象となるので、3つ以上の動詞を使う事を心がて普段から練習をしておく事。

 英検に置いては、都立入試以上に長い文章を書くことが求められるので、長文を書くトレーニングを積み上げておく事。細かいミスに気を取られるより勇気をもって、たくさんの英文を書いた方が得点につながりやすい。

 少し長くなってしまいましたが、同じ英文でも採点方法の違いで得点に開きが出来てしまうことはお分かり頂けたと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 これに対して、都立入試に出題される「自由英作文」の採点方式は減点方式です。スペルミス一カ所につき一点の減点、動詞で間違えると文章ではないと見なされ、採点対象にはなりません。また同じ動詞を二度使うとこれも一つの文章は採点対象になりません。例を下記に示します。

I want to play baseball evryday.

Because  I want to be good player.

And my mather wants me to be good player too.

この文章は中学生にしてはよく書けています。
しかし、三文とも「・・・want to ・・・・」を使った同じ構文になっているので、都立入試では一文だけが採点対象になり、最初の文章以外は採点対象になりません。
 つまり、大幅な減点です。理不尽の様にも思えますが、これが都立入試の英作文についての基準です。受け入れてそれに対する対策を立てていくしかないでしょう。

 

同じ英語の試験でありながら、英検と都立入試の採点方法は全く対照的です。

それではここで、昨年の英検3級の「自由英作文」を例にとって解説を試みます。

以下に英検3級の実際の回答例を3つ上げそれを基に英検の「自由英作文」と都立入試の「自由英作文」についての採点方法の基準の違いについて検証をしてみたいと思います。

What do you like to do in your free time? 
 

前回解答① 550/550  <28words>

 

I like to play basketball in my free time.

Because I want to be the best basketball player in Japan.

And I want to play it in NBA.

 

 

前回解答② 550/550 <30words>

 

I like listening to music in my free time.

Because I think that listening to music is very fun and interesting.

And I like to sing a songs very much.

 

前回解答④  252/550  <30words>

 

I go to pake with my friends.

Because I like dance.

It’s lessou my friend.

I play “Onigokko” and “kakurenbo”.

They are play enjoy.

There are many people very enjoy.

 


 

同じ英語を書いても採点方法で大きく得点が変わってしまいます。この事実をまず認識して下さい。都立入試の場合は文法の誤りはないか、単語はきちっと書けているかを細かく見て減点方式で採点をするので、間違いをするたびに減点されます。しかし、英検ではほぼ英文になっていれば、文法の誤りやスペルミスで減点はするが、書いた事への評価もするため、上記の様な文法の誤りが多くても得点につながることになります。

どちらが良い悪いの議論はここでは避けますが採点方式を意識して試験対策を立て試験に臨んだ方が高得点につながる事実は知っておく必要がありそうです。